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業界ウォッチ 2018/12/10

今週の気になること「肉系外食市場」



執筆:谷口賢吾(BBT大学大学院 講師)

今回は、「 肉系外食市場 」を取り上げてご紹介いたします。

語呂合わせで11月29日は「いい肉の日」として、肉料理に関する情報が様々なメディアで取り上げられました。肉料理は、自宅で食べる場合も多いと思いますが、外食店で肉料理を食べるということもあると思います。

そんな中、ホットペッパーグルメ外食総研のトレン・ドコラム「肉料理派?魚料理派?20代女性の約9割が肉料理派!」で、「肉ブーム」を示す指標として、「肉系外食市場」規模に関する情報が紹介されていました。ここで「肉系外食市場」とは、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」を指しており、同市場規模が353億円(2018年9月)とのことでした。

それでは、肉ブームと言われている中、実際に肉系外食市場はどのくらい伸びているのか、他の外食市場と比べてどのくらいの規模感なのか、伸び率はほかの外食市場と比べてどうなのか、実際に数字を見て確認したいと思います。

まず「肉系外食市場」の市場規模を見てみます。2015~2018年の各年9月時点での市場規模で、その伸びを確認してみます。2015年は268億円でしたが、そこから増加トレンドで2018年には353億円となっています。

次に、この伸び方が、他の外食と比べて大きな伸びなのかどうかを確認してみたいと思います。他の外食の市場規模と2015年と2018年の2時点で比較してみます。

市場規模自体の大きさを比較してみると、2018年で「和食料理店(すし、割烹、料亭、郷土料理専門店等)」が475億円と最も大きく、次いで肉系外食店の「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」の353億円、「ファミリーレストラン、回転すし等」244億円、「フレンチ・イタリアン料理店」256億円となっています。

2015年から2018年の伸びを見てみると、最も伸び率が高いのが肉系外食店の「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が31.7%増となっており、次いで「アジアン料理店」24.5%増、「ファミリーレストラン、回転すし等」14.6%増となっています。一方、「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」、「フレンチ・イタリアン料理店」、「和食料理店」はマイナスとなっています。

こうしてみると、肉系外食店の伸び率が非常に高いことが分かります。「肉ブーム」と言われますが、外食店の伸び方から見ても数字でも確認することが出来ます。

同じ肉系外食でも、一人焼肉、熟成肉、赤身肉、ブランド肉人気などの話題を聞くことも多くなっています。今後、肉系外食店がどう進化していくのか、市場がどのくらい拡大していくのか気になるところですね。

執筆:谷口賢吾(たにぐち けんご)

ビジネス・ブレークスルー大学、同大学院 専任講師
地域開発シンクタンクにて国の産業立地政策および地方都市の産業振興政策策定に携わる。
1998年より(株)大前・アンド・アソシエーツに参画。
2002年より(株)ビジネス・ブレークスルー、執行役員。
BBT総合研究所の責任者兼チーフ・アナリスト、「向研会」事務局長を兼ねる。
2006年よりビジネス・ブレークスルー大学院大学講師を兼任。
同秋に独立、新規事業立ち上げ支援コンサルティング、リサーチ業務に従事。

<著書>
「企業における『成功する新規事業開発』育成マニュアル」共著(日本能率協会総合研究所)
「図解「21世紀型ビジネス」のすべてがわかる本」(PHP研究所)