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業界ウォッチ 2019/01/21

教員のちょっと気になる「家庭どうぶつ(犬・猫)飼育数」



執筆:谷口賢吾(BBT大学大学院 講師)

今回は、「家庭どうぶつ(犬・猫)飼育数」を取り上げてご紹介いたします。

昨年2018年は戌年でしたが、近年ペットとして「犬」より「猫」の人気が高くなっているようです。SNSでもペット画像投稿が多いそうですが、Twitterなどでは猫画像の投稿が多いという記事も見かけます。

実際の飼育数は、アニコム「家庭どうぶつ白書2018」によると、「猫」飼育数は953万頭(2017年)ということで、「犬」の飼育数を上回っていたそうです。

それでは、ペットとしての「猫」がどのくらい伸びていて、ペットとしての「犬」をどのくらい上回っているのでしょうか。それに合わせて、ペットフードの量がどのくらい変化しているのでしょうか。またペット(犬・猫)の数が、子ども(15歳未満人口)を上回っているという指摘がありましたが、その数字がどう変化しているのでしょうか。実際に数字を見て確認したいと思います。

まず「猫」の飼育数をみると、2000年に654万頭でしたが、2004年に1037万頭へと大幅に伸びました。以降増減して2008年(1089万頭)をピークに、2015年(928万頭)まで緩やかに減少し、そこから微増に転じています。2017年は953万頭、直近の2018年の推計値では965万頭となっています。

一方、犬の飼育数を見ると、2000年に1005万頭でしたが、2005年に1307万頭まで増加し、そこから増減し、2008年(1310万頭)をピークに、減少しつづけています。2014年には1000万頭を割り、2017年(892万頭)に初めてねこの飼育数を下回りました。

ペットフードの流通量でみると、こちらも同様に、2000年から2004年まで、「犬用」流通量が「猫用」の約2倍で推移していましたが、「犬用」は2004年(49万トン)をピークに大きく落ち込んでいます。一方「猫用」は概ね26万トン前後で横ばいとなっており、2015年から微増トレンドとなり2017年に28.6万トンと、初めて「犬用」(同28.1万トン)を上回りました。

次に、「犬猫飼育数」と「子ども(15歳未満人口)」を比較してみると、「15歳未満人口」は減少トレンドを続けており、2003年に「犬猫飼育数」(1810万頭)が「15歳未満人口」(1801万人)を上回りました。「犬猫飼育数」は2008年(2400万頭)をピークに減少トレンドに転じましたが、「15歳未満人口」を上回ったままで推移しています。

このようにみると、猫の人気が高まったというより、犬の人気が急激に落ち込んでいることが分かります。

とはいえ「犬猫飼育数」は子供の数よりも多い状態が続いています。子どもが減った分、ペットを家族としている人が多いのかもしれませんね。

執筆:谷口賢吾(たにぐち けんご)

ビジネス・ブレークスルー大学、同大学院 専任講師
地域開発シンクタンクにて国の産業立地政策および地方都市の産業振興政策策定に携わる。
1998年より(株)大前・アンド・アソシエーツに参画。
2002年より(株)ビジネス・ブレークスルー、執行役員。
BBT総合研究所の責任者兼チーフ・アナリスト、「向研会」事務局長を兼ねる。
2006年よりビジネス・ブレークスルー大学院大学講師を兼任。
同秋に独立、新規事業立ち上げ支援コンサルティング、リサーチ業務に従事。

<著書>
「企業における『成功する新規事業開発』育成マニュアル」共著(日本能率協会総合研究所)
「図解「21世紀型ビジネス」のすべてがわかる本」(PHP研究所)