BBTインサイト 2019年4月1日

ホントにやさしい統計教室(1)プロローグ



執筆:菅民郎(BBT大学大学院 教授、株式会社アイスタット代表取締役)

BBT大学院MBAで統計解析を担当しています、菅民朗です。

BBTでは数多くの科目を学べますが、どの科目においても情報やデータの解析抜きにしては論じることができないと思います。また、卒業研究においてはインターネット調査や、収集したデータの解析を行います。統計学は、このようなデータ解析において基礎となる学問であると同時に、皆様が習得すべきツールなのです。

皆様が統計学で習得すべきは、理論でなく活用方法です。そこで、ここでは統計学の活用方法を知ってもらうために、ストーリーで気軽に学べるエントリーレベルの統計講座をお届けします。

統計講座のタイトルは「統計探偵物語」です。

 統計解析においてはピカイチの才能を持つ若きコンサルタント 予力測太郎(よりき そくたろう)という珍しい名前の男がいる。この男のモットーは「データの中に光あり、解析力で宝を探せ」である。
 古今東西の探偵小説を読みあさり、ファッションやライフスタイルのみならず、自身の事務所まですっかりハードボイルドに決めてしまっている彼のことを、人は「統計探偵」と呼ぶ──。統計探偵屋としての主な仕事は、顧客が抱えている悩みや明らかにしたいテーマを、解析力で解決する請け負い業務である。
 事務所は新宿のマンションの小さな一室、メンバーは予力所長、経理はじめ事務全般をみている所長夫人。そしてこの春、短大を卒業したばかりの統分雪乃(トウブンユキノ)が入社してきた。何のとりえもないが少年探偵漫画が大好きで、野次馬根性旺盛の女子である。
 ごく普通のOL生活を過ごそうと思っていた雪乃だったが、探偵かぶれで変人の予力にひょんな事件で出会いファンになってしまい、入社のお願いをしまくった。予力は採用するつもりはなかったが、熱心さと“統分”という名前が気に入り採用することにした。
 雪乃は予力の仕事を手伝ううちに、失敗し、叱られ、褒められ、そうこうしながらも、少しずつ統計解析の魅力に気づきはじめるのだった。
 これからのお話は、雪乃が所長の助けを借りて色々な仕事をこなしながら、成長していく物語である。


統計学に興味のある方は、ぜひ気軽に読んでみてください。これから数回に渡って、このストーリーをお届けしていきます。

本講座が、皆さんのこれからの学習や仕事に少しでもお役にたてれば幸いです。

菅 民郎

ビジネス・ブレークスルー大学大学院 教授。1966年東京理科大学理学部応用数学科卒業、2009年3月中央大学理工学研究科で理学博士取得。2011年6月市場調査・統計解析・予測分析・コンサルティング・セミナー・ソフト販売を行う会社として、株式会社アイスタットを設立。現在アイスタット代表取締役社長、株式会社ケアネット顧問。