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MBAダイジェスト 2019/12/19

Cross Cultural Business Communication(3)サーバント・リーダーシップで、多国籍メンバーの一人ひとりが活躍できる環境を作る

『MBAダイジェスト』シリーズでは、国内初・最大級のオンラインMBAである「BBT大学院」、ならびに2つの国際認証を持つ「BOND-BBT MBAプログラム」の修了生が、両校で学ぶMBA科目のエッセンスをまとめ、わかりやすく紹介していきます。将来的にMBAの取得を検討している方や、MBAの基礎知識をインプットしたい方はご活用ください。



執筆:川根靖弘(大手コンサルティングファーム勤務、BOND-BBTアルムナイ「豪研会」幹事長)
対象科目:Cross Cultural Business Communication(講師 Krista Mathis)

多国籍メンバーのマネジメントは、Bond-BBTのように”たのくるしい”

『Cross Cultural Business Communication』の学びによれば、多文化コミュニケーションスキルの向上には、努力とコミットメントの両方が必要です。チームはコミュニケーションを通じて相互間の関係を構築し、対立や誤解を解決した結果、ようやく相互信頼を育むことができます。

前稿の“多国籍チームを理解する第一歩、「High-context culture」と「Low-context culture」”のように、文化の違いによって対人関係の構築方法も異なることがある、というような理解を常に深める努力、そして“One team”としてチームを機能させることへのコミットメントが、多国籍チームのリーダーには必須であると言えます。

私はこの多国籍メンバーのマネジメントを、一筋縄では進められないもどかしさや産みの苦しみがありながら、大きなやりがいが得られる、まさにBond-BBTでの学びのように“たのくるしい”ものであると捉えています。

多国籍チームのリーダーだからこそ求められる学習姿勢

似通った価値観を持つ1対1の個人間ですら関係構築が難しいこともある通り、複数の異なる価値観を持った個人で構成される多国籍チームを同じベクトルへ向かわせることの難しさは想像に難くないと思います。

このようなチームにおいて、リーダーはチームの方向性を明確に打ち出すこと、それぞれの役割や業務への深い理解と洞察をキチンと相手に伝えること、そして一人ひとりがComfortableな状態で働ける環境を整えることが求められます。

特にRoles and Responsibilityを常に明確にして業務を進めるチームマネジメントにおいては、メンバーそれぞれの役割や業務がMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:互いに重複せず、全体に漏れがない)であることも多く、それぞれの業務は短期的には代替可能ではあるものの、中長期的な代替は大変難しい場合が多いと言えます。

だからこそ一人ひとりが継続的に役割を全うできるcomfortableな環境作りを実現する、”サーバント・リーダーシップ”が重要ではないか、と私は考えています。

サーバント・リーダーシップによるマネジメント

サーバント・リーダーシップ理論とは、1970年にロバート・K・グリーンリーフによって提唱された理論であり、パワーでフォロワーを引っ張っていくような“人の上に立つリーダーシップ”ではなく、目標の実現に邁進するフォロワーに対して、リーダーの方が尽くすという“支援型リーダーシップ”のことです。

サーバント・リーダーシップには10個の特徴がありますので、ご紹介させてください。

1.傾聴

メンバーの話をしっかり聞き、自分がどうすれば役に立てるかを考えることができる

2.共感

相手の立場に立って気持ちを理解することができる

3.癒し

相手が失敗して落ち込んでいるときや成績が上がらないときに、元気づける言葉をかけ本来の力を取り戻させることができる

4.気づき

偏見にとらわれずに相手と接し、気づきを与えることができる

5.納得

命令ではなく、相手の納得感を得ながら話を進めることができる

6.概念化

個人やチームとしてのビジョンを明確に示し、相手に伝えることができる

7.先見力

現在と過去の出来事を照らし合わせながらチームの現状を俯瞰し、これから起こる出来事を予測することができる

8.執事役

自分の利益よりも、相手に利益を与えることに喜びを感じることができる

9.成長への合意

相手の潜在能力に気づき、成長を促すことに日頃から積極的に合意することができる

10.コミュニティづくり

メンバーが大きく成長できるような、愛情と思いやりの気持ちで満ちているコミュニティをつくることができる

サーバント・リーダーシップを企業文化として体現している有名な事例には、サウスウェスト航空のやスターバックスが挙げられます。

mbaSwitchの読者の皆さんの持つリーダーシップ・スタイルには、上記のうちいくつが当てはまったでしょうか。

リーダーシップは‪後天的に学ぶことができる

リーダーシップは、簡単に作成・複製できるスキルではありませんが、‪後天的に学べるスキルと言われています。極端な例えではありますが、インドや中国のリーダーシップはイギリスやフランスとは根本的に異なる伝統に基づいており、これらの違いを無視することはできないことを私たちは既に学んでいます。

多国籍チームのリーダーにとって大切なことは、リーダーシップの考え方や取り組みが国や文化を超えてどのように機能するかについて感受性豊かに理解を深めるとともに、異なる環境や時に矛盾する状況に置かれた場面での自身の態度や言動、そしてとるべき最適なリーダーシップやマネジメントスタイルを学び、実践し続けることではないでしょうか。

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川根靖弘

Bond-BBT Global Leadership MBA 修了生

1983年生まれ。千葉県出身。妻と娘の3人家族。
父の転勤により2年単位で日本全国をまわる幼少-青春期を過ごす。
高校を卒業後、一浪し早稲田大学社会科学部へ入学、専攻は社会学。大学卒業後、デンマークの医療機器メーカーに就職、第二営業部に所属。28歳にて最年少MGR、年上の部下を持ち、関東~北関東地域を担当。在職中に参加したスペインでの国際営業会議での強烈な原体験から海外MBA取得を決意、2015年5月にBond-BBT Global Leadership MBA入学、2018年2月修了。在学中の2017年4月にコンサルティングファームへ転職、営業からコンサルタントへキャリアチェンジ。

現在はコンサルタント業務の傍ら、Bond-BBT Global Leadership MBAのAlumni組織である“豪研会”の幹事⾧としてAlumniのタテ・ヨコのつながりの強化に奔走。
また、“BBT-Bond Toast Masters Club”に所属し英語プレゼンテーションスキルとリーダーシップスキルの向上に取り組んでいる。

※豪研会について詳しくはこちら