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実践ビジネス英語 2020/01/17

仕事に効くビジネス英語講座〈第10回〉ネイティブが絶句!“危ない英語”の表現



執筆者:PEGL事務局清水

日本人が思わず口にしがちな“危ない英語”があります。ビジネスにおいて「意味が通じれば良いだろう」「母国語ではないので、正確な英語が話せないのは仕方がない」では済まされないことも出てきます。「変な英語」であるだけならまだ救われるかもしれませんが、こちらが意図しているのとは違う意味の英語を知らず知らずのうちに発していることがないようにしたいものです。

英語教師として日本で30年間教えてきた著者が、日本で実際に見聞きした“危ない英語”を著書『ネイティブが絶句!その英語危ないです。』に網羅しています。同書によると“危ない英語”には以下の2種類があると言います。

(1)相手を怒らせたり、不快にさせるなど、発言の内容自体が危険な英語

⇒人種や宗教、性別、文化などに関するタブー表現がここに含まれます。

(2)間違えた使い方により、笑われたり失礼になったりする危険性のある英語

⇒英文法、具体的には冠詞の有無による意味の違い、前置詞の誤用による間違い英語などが、ここに含まれます。

どのような英語が“危ない英語”になるのでしょうか。その一例を同書から紹介しましょう。
クイズ感覚で回答してみてください。

1.誤解を受ける?「私の部屋で打ち合わせをしましょう。」

(Q)打ち合わせの場所を決めようとして「私の部屋で打ち合わせをしましょう」と提案する時、ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?次の(A)(B)どちらの英語を使うでしょうか?

(A)Let’s have a meeting in my room.
(B)Let’s have a meeting in my apartment.



正解は(B)です。
このように誘う場合は、「私の『家』で打ち合わせをしましょう」と考え、in my houseあるいはin my apartmentと表現するのが英語では一般的です。わざわざin my roomを使うと、「『私の部屋=ベッドルーム』で」と言っているように思われ、男性から女性に言えば、セクハラと取られてしまいかねません。

日本の職場と米国の職場との一番の違いはセクハラに対する考え方の違いだと同書は言います。
日本社会では大目に見られていることでも、米国ではセクハラと思われることが多々あると言います。日本人の感覚からすると「何もそこまで大げさに考えなくても」と思うかもしれませんが、米国はセクハラに敏感な国です。

米国では米国の流儀に従わなければなりません。さもないと、本当に裁判で訴えられてしまうのが米国社会です。過去には日本企業が女性社員から訴えられ、数十億円もの和解金を払ったという実例があります。

2.付き合ってるの?「彼と一緒に出かけた。」

(Q)女性社員の会話。同僚の男性の話になって「彼と一緒に出かけた」と言う時、ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)I went with him.
(B)I went out with him.



正解は(A)です。
go outには「外出する」という意味のほかにも、「(異性)と付き合う」という意味もあります。「外出した」だけであるのなら、I went with him.と言います。

3.騙されやすい人?「彼は優しい。」

(Q)ほめるつもりで「彼は優しい」という時、ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)He’s kind.
(B)He’s soft.



正解は(A)です。
「ソフト=柔らかい物腰、人当たりが柔らかい」というポジティブな印象を日本語では抱きがちですが、英語のsoftには「騙されやすい」「甘い」(≒頭がよろしくない)というニュアンスがあります。He’s soft.だと、悪口になってしまいますので、He’s kind.を使います。

4.相手を見下してる?「彼女はおっとりしている。」

(Q)同僚の女性の話になって「彼女はおっとりしている」という時、ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)She’s slow.
(B)She’s not a fast worker.



正解は(B)です。
「おっとりしている」を英語でslowと表現しようとするとやはり「頭がよろしくない」という意味になってしまいます。She’s not a fast worker.(彼女は仕事が早くない ⇒ 彼女はおっとりしている」と否定形を使って間接的に表現するのが良いでしょう。

5.それってパワハラ?「仕事がんばってね。」

(Q)残業している同僚を励まそうとして「仕事がんばってね」と声をかけることがあります。ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)Please work harder.
(B)Please keep up the good work.



正解は(B)です。
Please work harder.だと「頼むからもっと働いてくれよ」とプレッシャーをかけている意味に伝わってしまいます。励ましたいだけなのに、これだとパワハラと受け止められてしまいかねません。keep up the good work.(その調子でがんばる)を使います。

6.非があるのは誰?「彼はリストラされたんだ。」

(Q)同僚の退職の理由を聞かれて「彼はリストラされたんだ」と答えたいとします。ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)He got laid off.
(B)He got fired.



正解は(A)です。
「リストラ」というのは、会社の経営の問題で退職させられたということです。He got fired.と言ってしまうと、彼自身に何かしら非があって解雇されたという意味になります。 get firedとget laid offにはこのように明確な使い分けがあります。

7.スラング表現に注意「彼女は評判がいい。」

(Q)評判のいい秘書をほめようとして「彼女は評判がいい」と言いたいとします。ネイティブが使う自然な英語はどのような表現でしょうか?

(A)She has a (good) reputation.
(B)She has a good reputation as a secretary.



正解は(B)です。
She has a (good) reputation.だと、あくまでスラングに受け止めた場合ですが、「彼女は評判がいい」⇒「尻軽だって評判だ」という意味に取られてしまう可能性があります。後にas a secretary(秘書として)をつけるなどして、「何に関して評判がいいのか」まできちんと表現しないとネガティブなニュアンスに受け止められてしまう可能性があります。



いかがでしたでしょうか。
全問正答できましたか?

「ヒヤリ」「ハッ」とさせられた英語表現はありませんでしたでしょうか?少しの表現の違いでこんなに英語の意味合いが違ってくるものだということは学校英語では学習してきませんでしたよね。

『ネイティブが絶句!その英語危ないです。』には著者が実際に見聞きした300超の事例が掲載されています。「ある、ある!」という事例にきっと当たると思います。誤って使っている英語表現があったら、ぜひこの機会に正しておきたいものですね。

【参考】ネガティブが絶句!その英語危ないです。(最終アクセス:2020年1月17日)
http://www.amazon.co.jp/dp/4309023479
pp.2、16、21-25、30、33、194

※この記事は、ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ講座「実践ビジネス英語講座-PEGL[ペグル]-」で毎週木曜配信中のメルマガ「グローバルリーダーへの道」において、2015年2月19日に配信された『今週のコラム』を編集したものです。


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ナビゲーター:清水 愛(しみず めぐみ)
PEGL[ペグル] 英語教育事務局 マーケティング/PEGL説明会、個別ガイダンス担当。2012年BBT入社。前職は海外留学カウンセラー。これまで6,000人を越えるビジネスパーソンと接し、日々ひとりひとりの英語学習に関する悩み解決に向き合いながら、世界で挑戦する人たちの人生に関わる。

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