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業界ウォッチ 2020/03/30

教員のちょっと気になる「世界各国のITエンジニア数」



執筆:谷口賢吾(BBT大学大学院 講師)

今週は「世界各国のITエンジニア数」を取り上げてご紹介いたします。

先日、人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社が、世界のITエンジニアについて調査した「92か国をデータで見るITエンジニアレポート vol.1」を発表しました。

同調査は、各国の統計データをもとにした同社独自の分析で、各国のエンジニア数を推計しています。同調査では、世界92カ国のIT技術者数は2,136.5万人で、IT技術者数の増加率は年3.35%と推計しています。

確かに、ITエンジニアは人材不足といわれていますが、世界でどの位いるのか、どの国が多いのか把握した数字が、今までありそうでありませんでした。そういう意味では、非常に興味深い調査結果だと思います。

では、実際にどの国のITエンジニアが多く、どの国のITエンジアの割合が高く、どの国のITエンジアの伸び率が高いのでしょか。実際に数字で確認したいと思います。



まず、ITエンジニア数の多い国上位10か国を見てみたいと思います。トップは米国で477.6万人となっています。次いで中国が227.2万人、インド212万人と続き、日本は109万人の4位となっています。
やはり、人口規模の多い国が上位に来ていることが分かります。ちなみに、地域別ではアジア・オセアニア地域が811.6万人と世界全体の38%を占めています。

次に、各国の全人口に占めるITエンジニアの割合を見てみます。トップは、アイスランドの2.0%で、次いでスウェーデンの1.92%、エストニア1.74%、アイルランド1.74%、フィンランド1.67%と続きます。日本は0.86%で32位でした。
ちなみに、世界全体では0.35%で、地域別でみると北欧が1.59%、北米(米国)が1.47%と高くなっています。

ITエンジニアの伸び率を見てみると、トップはルクセンブルクとラトビアで共に16.67%の伸びとなっています。次いでベルギー15.69%、エストニア15.0%、キプロス14.29と続きます、日本は4.81%で27位となっています。
ちなみに、世界全体では3.35%の伸びに対し、地域別でみると北欧が5.63%と高く出ていることが分かります。

こうしてみると、ITエンジニアの絶対数では、人口の多い国・地域が中心となっていますが、ITエンジニアの割合、伸び率を見ると、北欧や中・東欧などの国の割合、伸び率が高いことが分かります。

ITエンジニアの割合や、伸び率の高い国を見ると、どの国がどれだけITを重要な産業としてみており、ITエンジニアが重要な人材だとみなしているのかが見えてきます。

日本でもSTEAM教育の重要性が指摘されていますが、もっと頑張ってITエンジニアを増やしていく必要がありそうですね。

執筆:谷口賢吾(たにぐち けんご)

ビジネス・ブレークスルー大学、同大学院 専任講師
地域開発シンクタンクにて国の産業立地政策および地方都市の産業振興政策策定に携わる。
1998年より(株)大前・アンド・アソシエーツに参画。
2002年より(株)ビジネス・ブレークスルー、執行役員。
BBT総合研究所の責任者兼チーフ・アナリスト、「向研会」事務局長を兼ねる。
2006年よりビジネス・ブレークスルー大学院大学講師を兼任。
同秋に独立、新規事業立ち上げ支援コンサルティング、リサーチ業務に従事。

<著書>
「企業における『成功する新規事業開発』育成マニュアル」共著(日本能率協会総合研究所)
「図解「21世紀型ビジネス」のすべてがわかる本」(PHP研究所)