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編集部posts 2020/11/03

教員ちょっと気になる「政令指定都市の人口」

今週は「政令指定都市の人口」を取り上げてご紹介いたします。

11月1日に「大阪都構想」に関する是非を問う住民投票が行われ、反対多数(賛成67万5829票、反対69万2996票)で否決となりました。

もともと大阪都構想は、大阪を成長させ、グローバルな大都市競争に打ち勝つことを主眼に置き、政令指定都市「大阪市」を廃止し、府と市の二重行政を解消し、成長に必要な権限と財源を府に集中させる狙いがありました。



 しかし、この住民投票の結果、大阪市は政令指定として存続することとなりました。

 今回の「大阪都構想」に関する論点・論評は多数報じられていますが、そもそも政令指定都市はどこで、どの位の人口規模なのでしょうか。東京都特別区(23区)の人口と比較するとどの位違うのでしょうか。

また、の政令指定都市の人口は、世界の主要都市と比較するとどの位の規模感なのでしょうか。実際に数字で確認したいと思います。

政令指定都市人口国際比較

 まず政令指定都市の人口規模を見てみます。現在、政令指定都市は20都市あります。この20都市の人口と、東京特別区(東京23区)の人口を比較してみます。

東京23区の人口は967万人ですが、政令指定都市で最も人口が大きいのは横浜市で376万人となっており、次いで大阪市(275万人)、名古屋市(233万人)となっています。

かつて政令指定都市の条件は100万人以上の都市となっていましたが、平成の大合併(1999年)年以降、70万人程度に要件が引き下げられました。そのため、最も人口規模の小さい政令指定都市は、静岡市の69万人となっています。

次に、世界の主要都市の人口規模を見てみます。最も人口規模が大きいのは北京の1880万人で、次いで上海(1435万人)、ソウル(978万人)、重慶(969万人)と続きます。欧米の都市では、NYが854万人、ロンドンが814万人と大きくなっています。


概ね、中国やアジア太平洋地域の都市の人口規模が大きく、欧米では、NY、ロンドン以外では200~300万人台の都市も多く存在しています。

こうしてみると、大阪市は、横浜市よりも約100万人程度人口規模が小さく、東京特別区との差が大きいことが分かります。


また、世界の主要都市と比較してみると、1000万人を超える都市が中国にあり、東京と同規模程度の都市も多数あることが分かります。大阪市の275万人は、中国・アジア太平洋地域の都市と比較すると決して大きくないことが分かります。更に、100万人に満たない政令指定都市をみると、国際比較できる規模感ではないことも分かります

今回の「大阪都構想」住民投票では、二重行政のメリットの有無、「大阪市」が無くなることのデメリットなどが大きな論点になっていたようですが、国際都市として大阪がどうなのか、といった論点があっても良かったかもしれませんね。