今週は「世界各国のEC・モバイルコマース利用度」を取り上げてご紹介いたします。
新型コロナウイルス感染が世界各国で再び拡大しており第三波と言われています。
こうした状況の中で、多くの人が以前にも増してオンラインショッピング(EC)を活用するようになったという調査結果などが各方面で報告されています。また、オンラインショッピングでも、携帯・スマホを用いたモバイルコマース(MC:Mobile Commerce)も増えているとも言われています。
それでは世界各国で、どの位の人がオンラインショッピングを利用するようになっているのでしょうか。また、どの位の人がモバイルコマースを利用しているのでしょうか。先進国と新興国で利用度合いに違いがあるのでしょうか。
実際に数字を見て確認したいと思います。
EC利用度合い、MC利用度合いを、非OECD加盟国(新興国)とOECD加盟国(先進国)に分けて見てみます。
まず、新興国で見ると、EC利用度合いが最も高いのはインドネシアの87%で、次いでマレーシア(84%)、タイ(83%)、台湾(80%)と続きます。MC利用度合いでは、最も高いのはインドネシアの79%で、次いでタイ(71%)、マレーシア(69%)、サウジアラビア(61%)、フィリピン(61%)と続きます。
次に先進国で見ると、EC利用度買いが最も高いのはイギリスの85%で、次いでドイツ(83%)、韓国(83%)、ポーランド(82%)と続きます。なお、日本は69%となっています。MC利用度合いで見ると、最も高いのは韓国の61%で、次いでトルコ(53%)、メキシコ(49%)、イギリス(46%)と続きます。ちなみに、日本は最も低く29%となっています。
こうしてみると、EC利用度合いは、先進国の方が全体的に高い傾向にあるものの、アジア新興国は先進国と大差ない水準にあることが分かります。一方、MC利用度合いを見ると、新興国の方が高い水準にあることが分かります。特にアジア新興国では、ECの大半がモバイル経由となっていることが分かります。
スマホの普及によって、インターネット利用が新興国でも広まり、オンラインショッピングとくにモバイルコマースが新興国で広まっていることが良く分かります。
一方、日本のモバイルコマース利用度は世界で最も低い状態となっており、今後モバイルコマースの発展・進化のためには、アジア新興国のモバイルコマース利用から学んでいく必要が高いと言えそうですね。