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編集部posts 2020/12/19

【MBA・ビジネス用語】サンクコストとは? 正しく知ってマーケティングなどに活用しましょう!

【MBA・ビジネス用語】サンクコストとは? 正しく知ってマーケティングなどに活用しましょう!


執筆:mbaSwitch編集部

「サンクコスト」は、個人的な消費行動から企業や政府による大規模なプロジェクトまで、さまざまな場面で意思決定に影響を与える重要な概念です。
本記事では、マーケティングにも活用されているサンクコストの基本的な知識や、サンクコストの具体的な例をご紹介します。


https://www.ohmae.ac.jp/session/

1. サンクコストとは?

サンクコストとは?
「サンクコスト(sunk costs)」は「埋没費用」とも呼ばれ、「投資、生産、消費などの経済行為に投じた固定費のうち、その経済行為を途中で中止、撤退、白紙にしたとしても、回収できない費用」のことを指します。
政府による公共事業や、企業の新規プロジェクト、個人の株式投資といったさまざまな経済活動において、「継続するのか、それとも中止するのか」を判断するときなどに使われる、経済学の概念です。

参考:日本大百科全書(ニッポニカ)「サンクコスト」

サンクコストに囚われると意思決定を間違える

意思決定の時間軸は「現在から未来」にあり、これからどのような意思決定をしても、過去に支払ったコスト自体が戻ってくることはありません。つまり、サンクコストは「回収できない費用」であるため、本来は意思決定には影響しないのです。


しかし、投下額が大きければ大きいほど、「元を取りたい」という心理が働きます。サンクコストに囚われてしまうと、経済行為を中止したほうがよいときでも「まだ元が取れていない」などと考えてしまい、「損切りする」といった適切な意思決定ができなくなる傾向があります。

後ほど例で挙げるように、事業への投資がサンクコストとなり、重要な意思決定がなかなかできなくなるようなケースもあれば、消費者の立場でもサンクコストの存在に意思決定を左右されることがあります。日頃から「サンクコストに囚われていないか?」と意識しておきましょう。

2. サンクコストの例

サンクコストの例
サンクコストを具体的にイメージするために、まずは身近な例を挙げます。
たとえば、長年恋愛関係にある相手との間に対処しきれない問題があり、別れようかと考えたときに、高価なプレゼントを贈ったことや莫大な時間を二人で過ごすために費やしたことなどを思い出して、別れを先延ばしにしてしまうことがあります。この場合は、「高価なプレゼント」や「莫大な時間」がサンクコストに該当します。

また、次のようなシチュエーションも、Aさんの立場で想像してみてください。
Aさんは、あるコンサートに行きたいと考えていました。「8,000円までならチケットを買おう」と思っていたところ、前売りチケットの料金が5,000円だったので購入しました。
そしてコンサート当日、Aさんは会場に到着してから、チケットがないことに気づきます。自宅にチケットを忘れてきてしまっていたのです。
チケットがなければ、会場に入ってコンサートを観ることができません。しかし、会場の入り口前で当日券が6,0000円で販売されていました。
当日券を買えば、コンサートが観られますが、合計13,000円を支払うことになります。さて、Aさんは当日券を買うでしょうか…。
この場合は、過去に支払っている「前売りチケット」の費用がサンクコストになります。

サンクコストの代表的な例が、超音速旅客機「コンコルド」の開発計画です。
コンコルドは、イギリスとフランスの両政府が莫大な予算を投下して開発していました。開発の途中から、燃料費が高騰したことや就航路線が少ないこと、旅客の収容人数が少なく一人当たりの運賃が高いことなどから、赤字は必須だと判明していました。しかし、多額の投資を行っていたため、開発を中止することができず、1969年に開業に至ります。

コンコルドは世間から大きな注目を集めましたが、やはり採算が取れず、1976年に機体の製造を終了します。2003年まで商業的に成功する見込みがない状況で運航され、墜落事故が発生したことをきっかけに、ようやく運航の停止が決定しました。

3. サンクコスト効果(コンコルド効果)とは?

サンクコスト効果(コンコルド効果)とは?
「サンクコスト効果」という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。サンクコスト効果とは、「サンクコストを惜しんで投資を続けてしまうこと」や「それまでに費やした資金や労力などの見返りを得ようとして、かえって損失が拡大すること」を指します。
先ほどご紹介したコンコルドの開発・運行がまさに「サンクコスト効果」であるため、同様の意味で「コンコルド効果」「コンコルドの誤謬」と呼ぶこともあります。

参考:デジタル大辞泉「コンコルドの誤謬」

4. サンクコストのマーケティングへの応用

サンクコストのマーケティングへの応用
よく見かけるマーケティングの手法に、サンクコストの考え方が反映されていることがあります。2つ例を挙げてみましょう。

割引サービス

オンラインショップや通販で「5,000円以上のご購入で送料無料」「次回ご利用いただける30%オフクーポン」といったサービスがあります。
たとえば、5,000円以上で送料無料になる場合、本来買おうと考えていた商品の合計額が4,500円などの「もう少しで送料が無料になる」金額の場合、つい買おうと思っていなかった商品も「ついで買い」して、送料が無料になったと得した気持ちになることがありませんか? また、次回利用できる割引クーポンをもらったことで、「クーポンが使えるから」とまた同じショップを使った経験がある方も多いのではないでしょうか。

このようにサンクコスト効果を利用して、顧客一人当たりの単価アップやリピーターの獲得につなげることができます。

初回無料キャンペーン

たとえば、マンガや動画の月額見放題のサービスで、「3巻まで無料で試し読み」「月額料金が初月無料」といったキャンペーン広告を見かけることがあります。
「無料ならば」と気軽に試してみて、無料分を読み終えたり、無料期間が終了したりしても、「せっかく3巻まで読んだから…」「わざわざ登録したから…」というサンクコスト効果から、そのまま有料会員になってもらう手法だといえます。


もちろん、無料で体験してみて、そのサービスが自分にとって良いものであれば、サンクコスト関係なく有料会員になることもあるので、サンクコスト効果だけを狙ったマーケティングではありませんが、一定数のユーザーがサンクコスト効果から有料会員を継続していると予想できます。

5. これからの時代に求められる人材になるには

これからの時代に求められる人材になるには
2010年代ごろから、変化が激しく不確実な社会や経済の情勢を表す「VUCA」という用語をよく耳にするようになりました。
2020年のコロナウイルス感染拡大によって、ウィズコロナ、そして今後はポストコロナと時代の状況が大きく変わっていく中、ビジネスリーダーにはサンクコストなどの経済学の概念を理解し、ビジネス現場に応用する力が必要です。

経営学の古典理論から最新のビジネストレンドまでを網羅的に身につける方法として、MBAを取得できる大学院(経営大学院)があります。
経営大学院では、経営の3要素である「ヒト・モノ・カネ」について学びます。さらに、時代に合わせた最先端のカリキュラムを実施したり、自分のキャリアや今後のビジョンについて向き合う機会を提供したりと、大学院ごとに特色があります。

しかし、忙しいビジネスパーソンにとって、仕事と並行して経営大学院に通うのは大変なことです。
そこで、経営大学院に通ってマーケティングの知識やスキルを向上させたいビジネスパーソンには、ビジネス・ブレークスルー大学大学院(以下、BBT大学院)をおすすめします。
BBT大学院なら、コロナウイルスの感染が心配な現在の状況下でも、安心して学び続けられます。

100%オンラインで学べるBBT大学院とは?

100%オンラインで学べるBBT大学院とは?
ポストコロナ時代のビジネスパーソンに必要な能力を身につけるには、ビジネス・ブレークスルー大学大学院(以下、BBT大学院)がおすすめです。

BBT大学院は国内初のオンラインMBA課程を持つ経営専門職大学院として15年前の2005年に開学し、これまで1,300名を超える卒業生を輩出してきました。
100%オンラインで一切通学せずに学ぶことができるため、多忙なビジネスパーソンであっても、時間を有効活用しながら自分のペースで学習を勧められます。

学長は、経営コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社長やアジア太平洋地区会長を歴任した大前研一です。
学術研究を中心に据えてきた伝統的な大学とは異なり、日々刻々と変化する経営環境において世界中のビジネスパーソンが活躍するための普遍的・最先端の知見をビジネスの実務家から学べる学校を作りたいという想いから生まれました。
そのため、教員の大半は経営者・起業家・経営コンサルタントなどビジネスの現場において顕著な実績を残した一流のビジネスパーソンであることを重視しています。
▶BBT大学院教員紹介

カリキュラムも、経営学の基礎を学ぶ一般的なMBAで提供される科目だけでなく、実際のビジネス現場で活躍できる実践力が身につく内容であることに重きを置いています。

たとえば、「Real Time Online Case Study(RTOCS:アールトックス)」と呼ばれるBBT大学院独自のケーススタディでは、「もしあなたが〇〇社の社長であれば、今のビジネス環境のなかでどういった戦略・解決策を立案して実行するか?」という現在進行形かつ実在の企業のケースを用います。


過去のビジネスケース資料を学生が読み込んだうえで議論をする一般的なケーススタディとは異なり、ヒントや前例が全くないなかで、市場や競合のリサーチと自社の分析、本質的な問題点の発見、そして問題点に対する有効な戦略と解決策の策定を行わなければなりません。
1週間ごとに新しい企業のお題が出されるため、限られた時間内でリサーチ・分析・戦略策定の全てをこなすというスピード感と高度なタイムマネジメントスキルも必要になります。

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